レバノンで、通貨の混乱をめぐって中央銀行の局長が逮捕された

レバノンで、通貨の混乱をめぐって中央銀行の局長が逮捕された
2020年5月16日 pluesjp
In ニュース, 政治

Lebanon’s financial prosecutor ordered the detention of a director at Banque Du Liban for alleged currency manipulation, the first such move against a central bank that’s been under heavy scrutiny since the start of the country’s financial crisis.

ブルームバーグによると、レバノンの検察庁は、レバノンで発生している通貨危機の問題で、問題を招いたとして通貨操作の疑いでレバノン中央銀行の取締役を逮捕、拘留を命じましたと伝えています。

レバノン国営通信によると、検察のアリ・イブラヒム検事は、中央銀行の現金運用部門の責任者であるマゼンハムダン氏が、外国為替市場からドルを購入し、闇市場におけるレバノンポンドを弱めたと語り、取引に関連する文書を押収するために、警察部隊がレバノンの首都ベイルートにある彼のオフィスにハムダン氏と同行したと発表しています。一般的な通貨操作の認定は、自国通貨を売って、ほかの国の通貨を買うなどがなどが判断材料となります。

中央銀行は検索側からの調査の申し立てについて、銀行内で独自の調査を実施した結果、通貨操作の証拠はないと結論付けており、過去1か月で合計1270万ドルを売り、取引局に支払われたのはわずか47万ドルであると述べてます。買われたドルの総額は1130万ドルであると銀行は発表。

Evidently and after looking at the numbers and contrary to the rumors, there was no manipulation in the money exchange market as a result of the bank’s operations,” the central bank said in a statement. “The amounts mentioned are for a month and are small compared to the size of the price fluctuation in the same period.

さらに中央銀行は声明のなかで、「この数字を見ると、世間で騒がれている噂とは裏腹に、銀行の運営の結果として為替市場での操作はなかった」と述べました。 「言及されている金額は1か月分であり、価格変動は小さいです。」

レバノンは米ドルなど特定の通貨と自国の通貨の為替レートを一定に保つ制度「ペッグ制」を導入しており、これによって20年以上にわたる金融および社会の安定させてきましたが、昨今の情勢によりこのシステムが崩壊しつつあります。警察治安部隊は、中央銀行の通達に違反し、適切な許可なしに働いたとして何十人もの為替局の人間を逮捕しています。取引所は逮捕に抗議して1週間以上閉鎖され、ドルの不確実性が高まっています。 4月にはレバノン中央銀行は為替局に対し、3,200レバノンポンド以上のドルを売らないように要求しています。

レバノンポンドは先週、短期金融市場で1ドルあたり4,000ドル以上で取引されていました。公式のペッグは、1ドルあたり1,507.5ドルで、現在、必須商品である石油、小麦、医薬品の輸入業者に対してのみ効果的に配置されています。

ハッサンディアブ首相が率いるレバノン政府は、中央銀行に27年間在任している総裁のリヤド・サラメ氏に対し、通貨の混乱について非難しました。
サラメ首相はこの批判に反対する声明をだし、the foreign currency reserves were depleted because they were used for years to finance gaping budget deficits notched up by governments that were slow to enact fiscal reforms.とし、外貨準備金は財政改革の実施が遅れた政府が繰り広げるギャップのある財政赤字を補うために何年も使われていたため、すでに枯渇していたと語っています。

レバノンは、国際通貨基金IMFと協議し、100億ドルの融資プログラムの確保するために交渉を進めていますが、過去政府が無駄な支出や汚職を減らし、帳簿のバランスを取るための措置を講じてこなかったことが影響し、交渉は難航していると予想されています。IMFに約束したレバノン内の改革の一環として、政府は1ドル=
3,500レバノンポンドという新しい為替レートを目指すことを発表しています。政府は、IMFからの援助を確保すれば、より柔軟な為替システムにシフトできると述べています。

食料品価格の上昇

レバノンは金融危機に突入しており、政府が3月に、初めて債務不履行を宣言。通貨下落により、輸入に依存する生活用品が値上がりし、生活環境の悪化に対する全国的な抗議が発生した2019年10月以降、商品の価格は少なくとも60%急騰しています。

中央銀行は、価格を引き下げるために1ドル当たり3,200ポンドの割合で日用必需品の輸入を支援するために銀行にドルを供給すると発表。価格引き下げの対象品目は小麦、燃料、医薬品で、これらの輸入品に対してすでに助成を進めています。

政府は、トレーダーやスーパーマーケットが独自に設定した不当に設定された高い価格を取り締まり、該当者には罰金を課し、逮捕の実行も辞さない構えです。

為替相場制度とレバノンの状況について

レバノンの通貨はレバノン・ポンド(Lebanese pound)。2006年、レバノン・ポンドは1アメリカ・ドル=1507.5ポンドのレートに固定されましたが、レバノン中央銀行は2020年4月24日、金融機関を通じた送金に適用される通貨レートを、公定為替レートより58%レバノン・ポンド安となる1ドル=3625ポンドに設定し、実質的な切り下げを行いました。
レバノンはペッグ制を採用しています。ペッグ制は、為替レートを、ある特定の水準に固定もしくは変動を極小幅に限定する制度。「固定相場制」とも呼びます。貿易規模が小さく、輸出競争力のある産業をもたない国等が、多く採用をしている。単一通貨のペッグを導入しているのは、中国、ブータン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、トルクメニスタンなどもあります。しかし、レバノン・ポンドの実勢レートは、昨年10月に大規模な金融危機が発生して以来、固定相場制が崩壊し、レバノンポンドは大幅に下落する結果となりました。

LPが下落する理由はレバノンの対外債務累積の問題で、これも悪化の一方でした。債務の問題が行き詰まるたびに国際会議が招集されたが、いずれも一時的な資金の注入の話はしてもそもそもの債務を減らす、というところまでは踏み込んでおらず、その結果、2019年秋にはLPが1ドル=2000LP以上にまで暴落する結果に。借金を補ってきた経済成長も、2011年から始まった隣国のシリア内戦や近年の原油安による湾岸経済の低迷などで失速し、歳入の半分を利払いに費やす状態に陥った。18年の経済成長率は0.2%だった。政治の怠慢と経済成長の道筋が立てられない暗中模索な状態が続いています。

レバノン政府は財政再建も債務の支払いもできないまま迷走することとなり、2020年3月7日、レバノン政府はついに債務の不履行を宣言するに至っています。

参照:Lebanon Arrests Director at Central Bank Over Currency Chaos

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