民泊大手Airbnbがコロナウィルスの影響に伴う事業のマーケティング活動と雇用を中断

民泊大手Airbnbがコロナウィルスの影響に伴う事業のマーケティング活動と雇用を中断
2020年3月29日 PLUES
In ビジネス

民泊大手Airbnb(エアビーアンドビー)は、コロナウイルスによって引き起こされたパンデミックが自社の事業に与える影響を調整するため、社員採用凍結を開始し、マーケティング活動を一時停止する、と社内事情に詳しい関係者はCNBCに語りました。

Airbnb創設者も今の所給与を取得しておらず、役員は向こう6か月間は50%の給与を削減。さらに、従業員は、2020年のボーナスが得られる可能性は低いと言われています。採用の凍結は、非常に少数の重要なポジションを除いて、すべてのポジションで影響を与えます。

2020年中には上場する構えを見せていたAirbnbは、評価額は310億ドル(約3兆4000億円)、掲載物件は220カ国以上に広がり、700万件を突破していましたが、COVID-19の危機が現在アメリカ国内で猛威を振るっており、上場の見送りも間違い無いと考えられます。ウォールストリートジャーナルは今年2月に、Airbnbが昨年支出の増加により、3億2200万ドルを失ったと報告しました。

現在、同社の領域は旅行と観光業界で、世界中で観光や行き来が閉鎖されたことで、予約キャンセル料をユーザーに払い戻しています。米国旅行協会は、観光業界が今年460万人の雇用を失うと予想しています。

エアビーは今年のコロナウィルスによるキャンセル対応で一部物議を醸しました。
内容としては、カナダ・トロント在住の家族が3月に予定していた日本旅行について、カナダ政府の「特別な警戒を要する」との注意喚起を理由に旅行をキャンセルするとし、その際予約していたホテルからは返金があり、航空会社からはバウチャー(予約・代金支払いと引き換えに発行され、これを提示して当該のサービスを受ける証票)の提供があったという事でしたが、しかし、民泊会社エアビーアンドビーの対応は違ったそうです。

エアビーアンドビーは一家の状況について、同社が新たに設けた新型コロナウイルスに関する「酌量すべき事情」に当てはまらないとし、返金しない方針でいたようです。この条件に該当する国は現時点で中国とイタリア、韓国だけ。

同社から一家への公式な回答は「米疾病対策センター(CDC)の注意に従うなら、日本への安全な旅行は可能」というもの。オストロフさんは「この状況に子供を連れて行くことについて何度も聞いたが、彼らから答えはなかった」とし、「エアビーアンドビーはあまりにも無責任だと感じる」と語っています。

ツイッター上などには、世界的な公衆衛生危機のさなかに同社は配慮が足りないと、旅行者からの不満の声があふれました。

問題の一部は、エアビーアンドビーが物件の貸主と責任を分担していることにあります。同社の約款では、予約から48時間以内のキャンセルは全額返金するが、それ以降の返金額は貸主の判断となっています。ですので同社は返金はしない方針もある程度ポリシーに従えば理解はできます。しかし今回は状況が状況。

一家の場合、経済誌ブルームバーグによって一家の状況を知ることとなったエアビーアンドビーから全額返金の申し出があったという。

コロナウィルス、影響は大きそうです。