米国のレストラン運営持株会社ヤム・チャイナ・ホールディングスは、香港証券取引所に上場し、22億2000万ドルを調達する予定であるとCNBCで報道されました。株式の価格がそれぞれHK$412になると指摘。
同社はこの上場で4,191万株を売却するという計画を立てているようです。
ヤムチャイナの上場は、2020年において上場した企業の中で3番目に大きな重複上場となる見込みとのことです。
株価も爆上がり
米国のレストラン運営持株会社ヤム・チャイナ・ホールディングスは、株式の価格がそれぞれHK $412になると指摘した後、香港の二次上場で22億2000万ドルを調達する予定とのことです。
ヤムチャイナHDとは?
ヤム・チャイナ・ホールディングスは、「ケンタッキー・フライドチキン(KFC)」、「ピザハット」及び「タコベル」の、中国本土においての独占運営権を所有する会社です。また「イースト・ドーニング」、「リトル・シープ」などのレストランチェーンを運営しています。本社はテキサス州プレイノです。
同社はこの取引で4,191万株を売却するということです。情報はまだ正式に公開されていないため、正確な情報は未定とのことです。
この報道に対し、ヤムチャイナはコメントを控えています。
過去に香港証券取引所に上場した中国?企業で巨額IPOを果たした会社
ヤムチャイナの上場は、2020年内に香港市場に上場した企業の中で、3番目に大きな上場となります。
JD.com
オンライン小売り中国2位のJDドットコムの場合、香港に株式を上場して一時6%近く上げました。すでに米国で上場を果たしているJDのように香港でも株式公開を行う中国の大手テクノロジー企業が増えています。
JD株の香港初値は239香港ドルで、同社は1株当たり226香港ドルで新株を発行し、約39億米ドル(約4160億円)を集めたとされています。
渤海銀行
上場した企業で次に大きいのは渤海銀行。公募価格4.80香港ドル。20億5000万ドルを調達しています。
同社は中国の天津にある商業銀行で、中国で最も若い全国的な商業銀行として知られています。後発の利点を活かして急速に成長し、金融誌The Bankerが2018年に発表した「世界のトップ1000銀行」では178番目にランクイン。18年12月末現在で中国の全ての銀行の中で27番目にランクされる。全国に245支店を展開し、香港にも駐在員事務所を置いているそうです。
複数上場のデリメリは?
メリットとしてまず挙げるべきは、「国外での知名度向上」です。
例えばメッセージアプリLINEは日米で複数上場しましたが、海外でのユーザー数に関してはまだまだこれからといった状況とされています。こうした状況下で、ニューヨーク証券取引所に上場することで、知名度の大幅な向上が見込め、より積極的な海外進出が可能になるのでは?という目論見です。
また海外投資家からのマネーの取り込みといった資金調達の多様化を図ることができる点も、メリットの一つといえます。
反対にデメリットとしては、「上場維持費用がかかる」点です。取引所からは「適時開示」を求められ、四半期ごとに決算を締めて、45日以内に開示しなければならず、これらの対応に企業内で追われます。
また株価に影響がありそうな事実が発覚した場合、「即時公表」しなければなりませんし、こうした開示義務に対応するためにも、実務経験者の確保やシステム投資も避けて通ることはできないのが現状です。
外国人株主の増加から、アクティビスト対策等も必要となってくるので、複数国で上場した場合、これらの手間がダブルでかかってきます。
WEBSITE: CNN