暗号通貨は仮想世界で流行る?仮想通貨・ブロックチェーン業界が伸び悩む理由

暗号通貨は仮想世界で流行る?仮想通貨・ブロックチェーン業界が伸び悩む理由
2019年12月27日 PLUES
In テクノロジー

昨今フェイスブック社による暗号通貨「Libra」の発行などで世界中の金融機関や政府が一同に驚き、新しい可能性を踏めたコインに対して規制をし、仮想通貨に対する規制が厳しくなってきています。そんな中、暗号通貨は実は現実世界ではなく仮想空間の世界=Virtual Reality内で真価を発揮するのでは?という意見が登場しています。

既得権益に歯が立たないブロックチェーン業界

暗号通貨に携わる企業等はマネーロンダリング等に対応するために銀行並みに規制を敷かれています。分散型社会や自由といった暗号通貨を信じる人々の先にある理想の実現はまだ先のようです。

ソーシャルゲーム運営会社のgumiの國光宏尚氏は、今の仮想通貨やブロックチェーンが苦戦している要因について、巨大な既得権益に真っ向から挑んでしまっている構図が暗号通貨業界の成長を止めているとして問題視しているようです。2009年に登場したビットコインは、デジタル上で管理される通貨であり、さらにそれを発行でき、法定通貨との換金もできるようになり、国家が独占していた通貨発行権を謎の個人によって持たれてしまった事は、国の独占的権利が失われかねない重大な事件と認識されている事でしょう。

また、フェイスブックのLibraにおいても掲げている目標は「銀行口座を持っていない人=Unbanked」を助ける金融包摂も、基軸通貨米ドルに対する挑戦と捉えられてしまい、世界各国から批判を浴びている状況です。

確かに、まだ生まれて間もない仮想通貨・ブロックチェーン業界が真っ向勝負を挑んだ相手は、あまりにも大きすぎたのかもしれない。アメリカ合衆国やウォール街というのは、世界最強の相手だ。現実世界での戦いは、長く厳しい長期戦になるだろうと予想されています。

暗号通貨のフロンティア「仮想現実」

どうすれば暗号通貨が価値を発揮して理想の社会を築けるでしょうか?

答えは既得権益者がいない新しい世界、VR(バーチャル・リアリティ、仮想現実)の世界とされています。仮想空間まだ手付かずの自由な世界で、仮想現実で家を作っても、現実世界の不動産会社は怒らないでしょ?アパレル作りまくっても、別に服屋さんは怒らないでしょ?この中で通貨を作ったり取引所を作っても、別に勝手にやってよという感じじゃないですか。僕はバーチャル世界の方が、既得権者がいない分、イノベーションが速くなると予想されています。

現在、VR業界と仮想通貨・ブロックチェーン業界は別々に語られることが多い中、今後は両者は持ちつ持たれつの関係であることが鮮明になり、VR業界の発展にとってブロックチェーン技術は不可欠なものと考えることができる。一方、現実世界で苦戦する仮想通貨・ブロックチェーン業界にとって、VRが救世主となる可能性がある。そして、何より、VRの世界の経済規模が、現実世界の経済規模を上回る未来が来るかもしれない。

消費活動の中心は仮想世界上が大きくなる

VRの消費、経済圏が現実の経済圏を超える日は、AIが人類の仕事を代替し始めて人類が仕事「以外」の時間をどう過ごすかによって影響されるとしています。AIが人間の仕事の大半をやるようになることで、バーチャル空間で過ごす人が増えるとみている人もいます。もしかすると、シンギュラリティが起こるとされる2040年には、実際のウールセーターよりも仮想空間上のセーターに費やす時間の方が大きくなるかもしれないですよね。

また、仮想空間上で生きる上で、Vtuberといった自分とは別次元の人格をもち(=アバター)、「リアルの不自由な世界」と「自分らしく生きられるバーチャルの世界」という対比の中でどちらが本物の自分か?と問われた場合、今は当たり前に前者を選ぶとしても、今後の人の価値観が変容することで仮想空間上の自己が本物と認定される日も近いのでしょうか?

そんなVR空間上では、物理法則に囚われない無限に広がる空間やアバター、商品、それらを手に入れるために使用され得る暗号通貨は、バーチャルな世界での基軸通貨として今のリアルで有限な経済圏よりも巨大になる可能性を秘め、さらに今の時点であれば参入する余地があり、先手を取って次世代の経済圏にて独占的利益を獲得すること、そして分散化などのブロックチェーンの強みを生かした新しいシステムが構築される可能性が高いでしょう。

Comments (0)

Leave a reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*