台湾、国家安全法導入が検討されている香港に対し、特別な地位の取り消しを検討中

台湾、国家安全法導入が検討されている香港に対し、特別な地位の取り消しを検討中
2020年5月26日 pluesjp
In ニュース, 政治

中国政府が主導して制定が計画されている国家安全保障法により、台湾は香港に対して考慮している国際的な地位を取り消す可能性があると、蔡英文大統領語り、これによって中国との対立姿勢を見せると共に、香港人が台湾に訪問し投資することを困難にする可能性があると述べました。

中国は香港で行われている反政府抗議運動の最中、中国統治都市として認めさせる新しい法律を香港に提案しており、この決定はすでに香港での騒乱を引き起こし、西側諸国からの非難を浴びています。

民主派のデモ隊は、同じ意思を持つ民主的な台湾で幅広い支持(同情)を勝ち取り、蔡英文総統と彼女の政権により民主派デモ隊を支持していた事で、台湾と中国の関係は更に溝が深まるばかりです。

中国は台湾が香港民主派デモ抗議者を支援したことで、台湾政府を繰り返し非難。共謀して独立を企てた台湾、香港の活動家を非難しています。
蔡氏は自身のフェイスブックのページにて、国家安全保障法の立法案は香港の自由と司法の独立に対する深刻な脅威であり、台湾は香港の人々に「必要な支援」を提供するだろうと述べています。

台湾は現在、2つの都市「香港」と隣接する「マカオ」を、両居住者が中国よりもはるかに簡単に台湾を訪問して投資できるようにする規則の下で、特別な扱いをしてます。
しかし、蔡氏は香港に「状況の変化」があった場合、それらのルールを定めた法律は取り消される可能性があると述べました。

蔡氏は続けて「香港の状況がこの法律が制定される段階に到達しないことを望み、立法に細心の注意を払い、成立した場合は必要な対応策を随時とる」と付け加えています。

台湾の安全保障に詳しい政権幹部は、蔡氏のコメントは、中国が香港における安全保障法を推進すれば、台湾が香港との関係を「再定義」するという、いわば中国への「明確なメッセージ」であると述べています。
「これは、台湾と香港の関係という点で根本的な変化となるでしょう。国家安全保障法が制定されるを見て、幸せになる人はいない」と当局は述べています。
中国に対する政策に詳しい別の台湾政府高官は、安全保障法案は、北京が中国の一部として都市を統治するが、同時に香港の自治を許容する「一国二制度」の死刑を意味すると述べました。

問題の機密性のために匿名の条件で語った台湾政府当局の人間は、台湾政府は中国での立法計画の進捗状況を監視していますと述べ、立法が見込まれる場合、最悪のシナリオでは、香港からの人々と投資は中国本土からのものと同じくらい厳しく扱われるだろうと付け加えました。台湾は香港に特別な待遇を提供していますが、中国が報復として台湾の事実上の領事館を閉鎖する可能性があり、それを契機に台湾と香港間の貿易を阻害する可能性があると警告しています。中国政府公式データによると、香港は中国に次いで台湾にとって2番目に大きい輸出先となっています。
米国はまた、米国内で香港に与えている特別な地位を維持するかどうかを検討しています。この恩恵によって香港がグローバルな金融センターとしての地位を維持するのに役立っているからです。

しかし、匿名の当局者は、台湾は政治的理由で安全と自由が脅かされている香港市民に対し「必要な援助」を提供し続けると述べています。
「これは香港の人々を対象としたものではなく、中国を我が物顔にしない為のものです。」
台湾には、難民として受け入れる制度は存在せず、このため香港からの民主派の移民を受け入れることも制度上できません。しかし、政府は政治的な理由で安全と自由が脅かされている香港人を助けることを約束している心算とのことです。
政府公式データによると、台湾への香港移民の数は、2020年の最初の4か月で前年同期から150%増加して2,383人になったとのことです。

国家安全保障法とは?

BBCからの参照になりますが、中国は香港における扇動や破壊行為を禁止することを目的とした、新しい国家安全法を導入する方針を示しています。民主化を求める活動家らからは、実際に導入されれば香港の高度な自治が脅かされ、「香港の終わり」を迎えることになるのではとの懸念が上がっています。

延期されていた全国人民代表大会(全人代=国会に相当)で、国家安全法について協議するという。

アメリカは同法の導入は香港の自治における中国の義務を非常に不安定にし、弱体化させる可能性があるとしています。

同法の支持者は、昨年香港で勃発した政治的抗議行動における暴力に対抗するために必要だと主張しており(おそらく政府側の人間)、反対派は香港の基本的自由を排除するために使われるのではと不安視しています。

2019年香港では、犯罪容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改定案をめぐり、数百万人もの人が7カ月にわたって街中で抗議し、次第に暴力的になっていきました。この法案は立法会(議会)での審議が中断された後、最終的に正式に撤回されています。しかし、続いて制定が検討される国家安全法は、逃亡犯条例の改定案以上に物議を醸しています。

2003年には一度制定が検討され、香港市民による抗議によって廃案となっています。

だからこそ、国家安全法を強行成立しようとする試みにこうした激しい怒りが巻き起こっています。ある香港の議員は21日、「これは香港で、中国への返還後で最も物議を醸している問題」だと述べました。

中国政府が有権者によって選ばれた香港の議員を飛び越えて法改正できることが、これほどまでに扇動的な状況を生んでいる原因だと、BBCのロビン・ブラント中国特派員は指摘します。

台湾の輸出先データ

Jetroに掲載されていた輸出先のデータ2018年版によると、輸出総額3,360億5,026万ドルで、そのうち中国への輸出が880億ドルほどで1/4ほどを占めています。更に香港は次いで2位に位置し、400億ドルほど。因みに日本は200億ドルほどです。こう見ると中国香港を切るのはかなりリスクと考えられます。中国支持者ではないですが、この経済的な結びつきを断ち切って台湾経済は回るのでしょうか?
あくまで中国も経済的な結びつきや自分たちの優位性を理解し、仮に台湾を切っても日本やアメリカ、欧州など貿易関係のある国は多数いるので、問題ないと見ているのでしょう。何れにしても経済的なパワーをもつ中国に対し逆らうことが難しい状況かもしれませんね。

参照:ロイター通信

Comments (0)

Leave a reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*